2007 Fiscal Year Annual Research Report
非線形ひずみ存在下におけるOFDM信号のビット誤り率の理論的導出法に関する研究
Project/Area Number |
18760287
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
前原 文明 Waseda University, 理工学術院, 准教授 (80329101)
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Keywords | OFDM / 非線形増幅 / 非線形ひずみ / 帯域制限 / オーバーサンプリング |
Research Abstract |
OFDM方式は周波数利用効率に優れており,ガードインターバルを用いて周波数選択性フェージングの影響を抑圧できる反面,高いPAPRが生じるため,電力増幅の際に非線形ひずみが生じる問題点がある.本研究は,0FDM方式に非線形ひずみとフェージングが存在したときのBER特性を理論的に解析することを目的とする.昨年度は,理論解析に先立って,非線形ひずみが連続時間のOFDM信号に与える影響を把握すべく,オーバーサンプリングにより得られる現実的なOFDM信号を生成し,非線形ひずみが信号空間ダイヤグラムや周波数スペクトラムに与える影響をコンピュータシミュレーションにより評価した. 本年度は,昨年度に引き続き,連続時間OFDM信号のビット誤り率(BER)特性をコンピュータシミュレーションにより取得するとともに,よく知られた,ナイキストレートサンプリングを想定した理論BER特性との比較・評価を行った.特性評価の結果,位相変調を適用する場合,連続時間OFDM信号のBER特性とナイキストレートによる理論特性とが概ね一致することから,連続時間OFDM信号のBER特性の評価にナイキストレートサンプリングを想定した理論式が近似的に適用できることがわかった.一方で,振幅位相変調を適用する場合,位相だけでなく振幅にも情報が重畳されることから,両特性に差異が生じ,理論式によるBERが連続時間を想定した特性よりも小さく見積もることを明らかにした.さらに,各種変調方式を対象として,非線形ひずみとフェージングの両者の影響があるときの,ナイキストレートサンプリングを想定した理論式の導出を行うとともに,導出した理論式のBER特性を,コンピュータシミュレーションにより得られた特性と比較・評価することにより理論式の妥当性を確認した.
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Research Products
(4 results)