2006 Fiscal Year Annual Research Report
ターボ符号を用いる通信システムの性能評価と最適設計に関する研究
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18760289
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Research Institution | Suzuka National College of Technology |
Principal Investigator |
吉川 英機 鈴鹿工業高等専門学校, 電子情報工学科, 講師 (60259885)
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Keywords | 誤り訂正符号 / 畳込み符号 / ターボ符号 / 誤り率解析 |
Research Abstract |
まず、研究代表者はこれまでにターボ符号の基礎となっている畳込み符号について、ビタビ復号を適用したシステムの誤り率の厳密解析法を明らかにしてきた。また、ターボ符号の復号器の基礎となるMax-Log-MAP復号について、拘束長が2の畳込み符号の誤り率の理論解析を行った結果をまとめてIEEE Transactions on Information Theoryの論文誌に投稿していた。平成18年度はこの論文が条件付採録となっていたため、再検討を行って再投稿をした結果、採録することが決定した。また、畳込み符号の拘束長を3に拡張したときの誤り性能解析を行ってシミュレーション結果と比較して両者が一致することを明らかにした。この結果については国際シンポジウム2006 International Symposium on Information Theory and its Applications(ISITA2006)に投稿し、採択されて研究発表を行った。 次に、研究代表者はこれまでに非再帰型畳込み符号の入出力重み分布の導出方法を明らかにしていた。そこで平成18年度は、この方法を再帰型畳込み符号の入出力重み分布の解析に適用して重みの次数が小さい場合は符号長依存しない形の一般式で表せることを理論的に明らかにし、その結果について電子情報通信学会情報理論研究会において発表を行った。さらに、再帰型畳込み符号を並列連接したターボ符号器の入出力重み分布の理論解析を行って、誤り率解析結果をシミュレーション結果と比較して、エラーフロア領域の誤り性能が評価できることを示し、情報理論とその応用シンポジウムにて講演を行った。
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