2008 Fiscal Year Annual Research Report
ターボ符号を用いる通信システムの性能評価と最適設計に関する研究
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18760289
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
吉川 英機 Tohoku Gakuin University, 工学部, 准教授 (60259885)
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Keywords | 誤り訂正符号 / 畳込み符号 / ターボ符号 / 誤り性能解析 |
Research Abstract |
研究代表者は、これまでにターボ符号の基礎となっている畳込み符号についてビタビ復号を適用したシステムの誤り率の厳密解析法を明らかにしてきた。本研究では、まず、ターボ符号の復号器の基礎となるMax-Log-MAP復号について、拘束長が2の畳込み符号の誤り率の理論解析を行った結果をまとめてIEEE Transactions on Information Theoryの論文誌に投稿して採録された。また、畳込み符号の拘束長を3に拡張したときの誤り性能解析を行ってシミュレーション結果と比較して両者が一致することを明らかにした。この結果については海外発表を行い、平成20年度に電子情報通信学会論文誌(IEICE Trans, Fund. )にされた。 ターボ符号の誤り性能は畳込み符号の重み分布による上界で評価できるため、研究代表者は畳込み符号の入出力重み分布の導出方法についての研究を進めてきた。平成19年度には非再帰型畳込み符号を直列に連接した場合について解析を行い、連接符号の全体の入出力重み分布が符号長依存しない形の一般式で表せることを理論的に明らかにして、その結果を国内外で報告を行った。平成20年度は再帰型畳込み符号の重み分布の解析を行い、これを並列連接したターボ符号に適用して昨年度の結果と同様に符号長、インターリーバのサイズに依存しない形で得ることできた。この結果は既に国際シンポジウム(ISITA2008)で報告を行っている。今後は解析結果を数学的に明らかにした上で、追加結果を今年度中に国内外で報告した後に論文誌に投稿する予定である。
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