2007 Fiscal Year Annual Research Report
あいまいさを考慮した空間情報による沿岸域の環境情報解析法の開発
Project/Area Number |
18760295
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
景山 陽一 Akita University, 工学資源学部, 准教授 (40292362)
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Keywords | リモートセンシング / 海水表面情報 / 沿岸海域 / 環境 / 海底湧出地下水 / ランドサット / 鳥海山 / 分類 |
Research Abstract |
本研究は秋田県と山形県の県境に位置する鳥海山からの地下水が湧出している沿岸海域を対象とし,海底地下水の湧出に伴い生じる沿岸海域の環境情報とリモートセンシングデータとの関連を明らかにすることを目的としている。具体的には,リモートセンシングデータの一つであるランドサットETM+データにk-means法を施して得られた海水表面情報の特徴と,専門家から得られた知見や現地調査結果および空中写真画像データとの比較を行った。得られた成果を以下にまとめる。 1,異なる季節(9月,3月)に取得されたランドサットETM+データを用い,対象地域における環境情報解析に用いる特徴量(バンドデータ)の選定や,その組み合わせにより得られる特徴にっいて検討を加えた。その結果,解析に有用となるバンドデータの組み合わせを明らかにするとともに,複数のデータから得られる特徴量の効果を明らかにした。 2,上記1に示した分類結果には、専門家や水産業従事者の知見および現地調査により得られた海底地下水の湧出地点や空中写真画像データを分類した結果と一致する領域があることを明らかにした。また,使用したランドサットETM+データにより淡水(河川や地下水)と海水の有する成分の違いを判別できる可能性があることを明らかにした。 3,対象地域(秋田県にかほ市象潟町,山形県遊佐町沿岸)の現地調査を行い,湧出地下水を測定した。その結果,年間を通じて水温がほぼ一定であり,海底湧出地下水を推定する指標として海水温度が有効であることを確認した。 4,海域を検討する際の前処理となるクラス分類法について検討を行った。その結果,雲域や海域などのクラスを自動で分類できることが明らかとなった。
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