2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18760302
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
梶本 裕之 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (80361541)
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Keywords | 計測工学 / 触覚センサ / 皮膚科学 / 線形計画問題 / 逆問題 |
Research Abstract |
面に加わる力分布の法線接線成分を独立に測定するという目的に対し,最も一般的に取られてきた手法は複数個(多くは4つ)の力センサとそれらにまたがる機構(レバー)を用意するというものである.レバーによって接線方向の力が法線方向に変換され,各センサ出力の和と差から力ベクトルを算出できる. 本手法を適用した研究例は多い.しかしこれまで実測以外の評価としては,有限要素解析等による弾性体の変形シミュレーションにとどまり,構造の「良さ」を定量化する枠組みは曖昧であった.またこのため,例えば構造力学における位相最適化のように設計段階で構造を自動的に最適化する試みも少ない.本年度の研究はこの状況を鑑み,力ベクトル分布センサ評価の枠組みを与えることを目的とした.多軸力センサにおいては特異値分解を用いた評価手法が既に存在する.そこで我々は,特に変位検出に光学素子を用いた仮想的な状況を例に取り,同様な評価の枠組みを与えた.さらに提案手法を用いることによりセンサ構造の最適設計を試み,妥当な最適解を得られることを示した. またあらたな分布型触覚センサの提案,試作も行った.従来の光学式触覚センサが敷設されたマーカーの移動や傾きをカメラで計測するものであったのに対し,界面の全反射を用いる.画像パターンを界面に反射させ,このパターンの変形を見ることにより表面変位を逆算できることを示した.本手法は画像パターンを動的に変更することによって任意の解像度の触覚センシングが可能となるはじめてのシステムであると同時に,光テコの原理を用いているために極めて微弱な変位を検出できるという特徴を持つ.提案したセンサの評価を行い,実際に表面変位を再構成できることを示した.
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Research Products
(4 results)