2007 Fiscal Year Annual Research Report
反射型時系列画像に対する輝度勾配ベクトル場モデルの検討
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18760305
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉永 幸靖 Kyushu University, 芸術工学研究院, 助教 (60304854)
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Keywords | 輝度勾配ベクトル / 線集中度 / 線検出 / 時系列画像 / コントラスト非依存 / 反射型画像 / 透過型画像 / オブジェクト空間表現 |
Research Abstract |
本年度は、輝度勾配ベクトル場モデルを様々な実環境時系列画像に適用し、その制す角検討とロバスト性の検証を行った。微弱な信号を持つ対象例として眼底を対象とし、白色光源のビデオ画像に加えて、複数の単色光による分光画像についても線集中度フィルタの有効性を検証した。一般に反射型の画像では物体表面の形状や色が画像情報として得られるが、眼底など非常に微細な構造を持つ組織の場合、光が表面組織を通過し、深層組織で反射した像が得られる。この結果、反射型画像でありながら透過型画像に近い性質を持ち、微細構造に対する線集中ベクトル場モデルの適用は原理的にも非常に有効であることがわかった。また、単色光源でも同様に作用し、分光分析技術への線集中ベクトル場モデルの適用が可能であることもわかった。また、コントラストの影響が少ないことから、比較的弱い光源でも眼底画像処理がある程度可能であり、動画像に対する処理も可能であることがわかった。そこで、酸素飽和度を計測するための分光分析システムに線集中度フィルタを適用し、血管内の酸素飽和度を計測するアルゴリズムを考案した。生体である眼は光路上に様々な物質が存在するために単純な分光分析では十分な精度が得られない。そこで、線集中度フィルタによる血管構造の抽出とMorphologyフィルタによる血管外構造の除去を組み合わせ、生体の眼の血管の酸素飽和度をビデオレートで計測することに成功した。
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