2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18760306
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
陶 良 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (60327161)
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Keywords | 計測システム / コンクリート / 超音波 / 非破壊探査 / 線形予測処理 |
Research Abstract |
本研究では、強度の異なるコンクリート中を弾性波が伝搬すると、その伝搬特性が異なることに注目し、この弾性波の共振極でのQ値(Quality Factor)よりコンクリート強度を評価する方法が考案されている。コンクリート中に強力なインパルス弾性波を放射するために、電磁誘導型音源を用い、Q値を求めるためには、信号の共振極を強調する全極モデルの線形予測信号処理法を採用した。測定は、寸法が15×15×52cmで、平均圧縮強度が67.2,39.2,21.2(N/mm^2)の三種類のコンクリート試料を用い、直径8cmの電磁誘導型音源からインパルス音波を放射し、コンクリートの同一表面上に音源より30cmの距離に設置した機械共振周波数25kHzの電気歪み振動子(PZT)より多重反射弾性波を受信することで行われた。まず、コンクリート強度とコンクリート中の多重反射波の共振極でのQ値との関係について実験的に検討を行い、平均圧縮強度の高いコンクリートで得られたQ値は高くなり、平均圧縮強度が低くなるにつれてQ値も低くなる傾向が確認された。まに、充電コンデンサの容量を変化させることで、電磁誘導型音源の駆動周波数について実験的に検討を行った。その結果、駆動周波数は受波器の共振周波数に合わせた場合、Q値が比較的に高く、かっ安定であることが解った。更に、5種類の充電電圧を変化させることで、コンクリート中に音波を放射する最適駆動エネルギーについて実験的に検討を行った。その結果、音源の駆動エネルギーが4J以上であれば、比較的に安定したQ値が得られることを明らかにした。
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