2006 Fiscal Year Annual Research Report
表示デバイスを用いた面型パターン照明による欠陥検査法の開発
Project/Area Number |
18760312
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
杉野 直規 大島商船高等専門学校, 情報工学科, 講師 (90294529)
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Keywords | パターン照明 / 面型照明 / 画像処理 / 欠陥検査 / レイトレーシング / 凹凸判定 / バイナリパターン / 光学シミュレーション |
Research Abstract |
工業製品の表面平面上の微小な欠陥(凹凸)の外観検査において,何らかのパターンを有する面型照明を用いる手法は効果的であることが報告されている.しかし,多くの検査対象では平面と同時に曲面も存在する.曲面に対応して安定した検査結果を得るためには曲面に合った照明を準備する必要がある.そこで本研究課題ではより曲面に適合したパターンを投影するために複数の表示デバイス(液晶)を用いた照明装置とそれを制御する検査システムを開発した.また状況に応じた適切なパターンの表示と的確な欠陥の評価を行うためには,撮像側のコンピュータと表示テバイス制御用コンピュータの間で情報を共有する必要がある.そこでピアツーピアの通信機能を実装し情報の送受信が可能なシステムとした. パターン照明を投影して欠陥を強調する外観検査手法では,投影するパターンがその検査精度に大きく影響する.これまでの先行研究で最適な投影パターンの検討を行うツールとして,光線追跡法(レイトレーシング)を基礎とした照明パターン検討シミュレータを開発した.そのシミュレータでは検討過程の操作性が作業効率に大きく影響する.そこで本研究課題では照明位置の入力をマウスで行うなど,インタラクティブな操作環境を実現するためにWindows用APIであるDirectXを用いてシミュレータのGUIの改良を行った. 欠陥の凹凸判定は欠陥発生原因の特定につながり生産管理上有用である.三角形の白黒バイナリパターンを交互に配置したパターンを用いた場合.同心円状の凹型欠陥と凸型欠陥の欠陥像の特徴が異なる.そこでこのパターンを用いることで欠陥の凹凸判定が可能であることをシミュレーションと実験により確認し,凹凸判定機能を検査システムに実装した.
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