2007 Fiscal Year Annual Research Report
非共振型アクチュエータを用いた次世代半導体製造用大型超精密ステージの実用化研究
Project/Area Number |
18760315
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
橋本 誠司 Gunma University, 大学院・工学研究科, 准教授 (30331987)
|
Keywords | 超精密ステージ / 非共振型超音波モータ / 周波数可変制御法 / 適応同定 / 駆動反力制御 / 非線形摩擦補 / 予測制御 |
Research Abstract |
本研究の目的は,「次世代半導体製造技術のコアとなる電子線露光に特化した大型超精密ステージシステムの開発とその実用化」である。この目的に対する実施項目と成果を以下に示す。 1.スリップフリー駆動法に基づく高精度・高耐久化技術 高精度化技術として今年度は,これまでに提案している外乱オブザーバ付き内部モデル制御法に対し,適応機構を組み込み,モデル化誤差や経年変化に起因する動特性の変化に対し所望の制御性能を保持する制御系を開発し実験によりその有効性を検証した。 2.アクチュエータのリアルタイム監視・診断技術 これまでに提案の非線形摩擦補償法にモデル予測制御技術を導入することで,摩擦特性変化やアクチュエータの特性変化に対し制御系がロバストとなる設計法を提案した。また,可変忘却要素に基づく適応同定法により摩擦特性を静的非線形モデルとして同定しているが,この非線形モデルによる予測制御の適応化技術に関するシミュレーション検討を行い,従来に比べ良好な制御結果をえた。 3.ステージ大型化に起因する制御反力相殺のための統一的制御系設計法の構築 これまでに構築した6自由度除振台制御系ならびに精密位置決め制御系に対し,バイラテラル制御に基づく振動制御系と位置決め制御系の統合化設計法を提案した。これにより擬似的に構造と制御の同時最適化が可能となる。また,統合化設計に際して不可欠となる多自由度モデルの高精度モデリング手法として,部分空間法に基づくシステム同定法を応用し,簡便に高精度なモデルを導出する手法を開発した。
|