2008 Fiscal Year Annual Research Report
非共振型アクチュエータを用いた次世代半導体製造用大型超精密ステージの実用化研究
Project/Area Number |
18760315
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
橋本 誠司 Gunma University, 大学院・工学研究科, 准教授 (30331987)
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Keywords | 超精密ステージ / 非共振型超音波モータ / 可変構造制御法 / 適応同定 / 駆動反力制御 / 非線形摩擦補 / 予測制御 |
Research Abstract |
本研究の目的は, 「次世代半導体製造技術のコアとなる電子線露光に特化した大型超精密ステージシステムの開発とその実用化」である。この目的に対する実施項目と成果を以下に示す。 1. スリップフリー駆動法に基づく高精度・高耐久化技術 : スリップフリー駆動法による耐久性は駆動摩擦の状態に大きく依存するが, 今年度は非線形摩擦の位置依存性を考慮した高精度同定法と制御法を提案した。また, 多段先予測と後退ホライズン原理に基づくモデル予測制御が, 摩擦状態の変化や対象の特性変化に対して極めてロバストであり, 高精度化に対し極めて有効であることを定量的に検証した。 2. アクチュエータのリアルタイム監視・診断技術 : また, これまでに可変忘却要素に基づく適応同定法によるアクチュエータの状態監視, 一般化予測制御による高精度制御法を提案しているが, ここでは設計パラメータの最適化によるモデル予測制御の適応化手法を提案し, 経年変化や動特性変化に対して適応的に最適性能を保持する制御系を実現した。 3. ステージ大型化に起因する制御力相殺のための統一的制御系設計法の構築 : ここでは, 超精密XYステージを搭載した反力制御装置付き6自由度アクティブ除振システム製作を行った。本システムの設計においては, 部分空間法に基づく高精度な多入出力(MIMO)同定法を応用し, このMIMO同定モデルより, 制御帯域のみを設計パラメータとする非干渉制御, 内部モデル制御及び直接速度フィードバック制御に基づく簡便な位置制御と除振制御の統合化設計法を提案した。 以上の, 有効性を構築した6自由度除振制御系にて実験検証し, 今年度にえられた成果をJourna1論文(1編)ならびに国内外の学会(9件)にて発表した。
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Research Products
(9 results)