2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18760320
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東 俊一 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40420400)
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Keywords | ハイブリッドシステム / 最適制御 |
Research Abstract |
今年度は,ハイブリッドシステムに対する最適制御問題の確率的解法を考えるにあたり,2つのサブクラス「離散値入力型システム」と「区分的アファインシステム」を対象とした研究を行なった.主な成果はつぎの通りである. (1)離散値入力型システムの最適制御問題を検討した.その結果,この問題に対しては,動的な量子化器を適切に設計することで,線形システムヘの最適制御理論の直接的適用が可能であることが明らかとなり,確率的解法を必要としないシステムクラスであることがわかった.また,本研究課題から派生した研究として,動的量子化器の最適設計論の枠組みを確立することにも成功した.これは,既存の線形制御理論とハイブリッドシステムを繋ぐものであり,本研究課題にも大きく関連する結果である. (2)離散時間区分的アファインシステムの最適制御における可解性問題に対し,研究代表者の既存結果をもとに新たな確率的手法の開発を行なった.本手法は,制御期間中の切換え回数を事前に仕様化することで,物理的に不自然なシステム応答を取り除くという考えに基づくものである.今年度は,事前に定められた切換え回数制約を満たすシステム軌道の(一様)サンプリング手法の開発を行った.また,これをもとに,自然な応答だけを対象にしたランダムサンプリングにより解の探索を行なうことで,既存結果に比べて高い制御性能が得られることを数値実験により確認した.さらに,本結果がバイオシステムの制御問題との親和性が良いことも明らかにした.
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Research Products
(2 results)