2006 Fiscal Year Annual Research Report
実時間最適化手法に基づいた複数多種のロボットにおける協調行動の創発
Project/Area Number |
18760326
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小林 友明 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (70364023)
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Keywords | 制御工学 / 知能ロボティクス / 非線形制御 / 実時間制御 |
Research Abstract |
複数あるいは多種のロボットが共存する環境は,近年ますます増えており,このような環境の中で動作するロボットを実現するための知的な実時間制御システムの開発が望まれている.本研究の目的は複数多種のロボットが混在する環境を管理するための実時間最適制御系の設計手法を確立し,複数のロボットの協調行動を創発する制御手法へ発展させることである.まず本年度は最適制御の分野で使われる数値解法アルゴリズムをロボットの行動決定アルゴリズムとして実装する手法(アルゴリズミックコントローラ)に関しいくつかの拡張を行った.そして,時々刻々の状況におかれた各ロボットが,自らその瞬間に解決すべき問題を再構築し,状況に応じた最適な解を刻々導出する実時間制御系を構築した.主要な結果としては,数値的ロバスト性能の向上をねらったものであり,環境の変化に対する適応型のアルゴリズミックコントローラの提案を行い,国際会議等での発表を行った.以上の成果により本手法が実機実験上想定される観測ノイズ等に対してもロバストな制御手法であることが分かってきた.また,先の研究により二輪型の移動ロボットに対してシミュレーションおよび実機実験により,提案手法が有効に機能することが示されており,今年度は提案手法をもとに,対象とするロボットが非線形かつ不安定なシステムである場合についても実時間制御が可能であることを数値シミュレーションにより確認した.
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