2006 Fiscal Year Annual Research Report
非接触全視野ひずみ計測技術を用いたASR劣化によるRC鉄筋破断メカニズムの解明
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18760338
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
合田 寛基 九州工業大学, 大学院工学系研究科, 助手 (20346860)
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Keywords | デジタル画像相関法 / アルカリ骨材反応 / 鉄筋破断 / 異形鉄筋 / ひずみ分布 |
Research Abstract |
本研究では,鉄筋の曲げ加工が微小亀裂と相関性の高い鉄筋内側の局所ひずみに及ぼす影響について,非接触全視野ひずみ計測手法のひとつであるデジタル画像相関法を用いて実験的に検討した. 表面に節の無い銅棒鋼を鉄筋曲げ加工機により曲げ加工し,軸方向のひずみ変化について考察した.曲げ加工を行うと,供試体は一様に軸方向に伸ばされる.圧縮側に注目し,長い基長で評価すると,一定に圧縮されているように見えるが,短い基長で評価すると曲げ加工角度の増加にともなって,支点軸と近い範囲から順番に圧縮されていくことが明らかとなった.最も大きなひずみを示す範囲は,曲げ加工角度40〜60°で支点軸と接する曲げ加工部中央であることから,この範囲が初期亀裂発生の感受性が大きいと考えられる. 次に,節の有無,節根元の形状,曲げ加工半径をパラメータとして供試体に曲げ加工を行い,節根元のひずみ分布について評価した.ひずみの局所化が最も大きかったのは,曲げ加工半径が小さく,節があり不連続に節根元が変化する場合であることが明らかとなった.さらに,支点軸に最も近い節に注目した場合,曲げ加工角度が40°〜60°になった時点でひずみが節根元に帯状に集中していることが確認され,それ以前ならびに以降ではひずみの大きな変化は確認されなかった.また,スプリングバックによるひずみの大きな変化もみられなかった.このことより,節が鉄筋曲げ機の支点軸に接触している問に大きくひずみが増加し,鋼材の形状との相乗効果によって初期亀裂発生の感受性が大きくなる部分が形成されることがわかった.
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Research Products
(3 results)