2006 Fiscal Year Annual Research Report
600MPa級の高性能鋼材を用いた高耐力・高靱性SRC部材の開発
Project/Area Number |
18760343
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内藤 英樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50361142)
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Keywords | SRC橋脚 / CFT橋脚 / 耐震設計 / かぶりコンクリートの剥落 / H形鋼の局部座屈 / 鋼管の局部座屈 / 復旧性 |
Research Abstract |
研究内容 SRC部材やCFT部材などの鋼・コンクリート複合構造を対象として,これらの橋梁上部工・下部工への適用を検討した.特に,本研究では耐震性能に関する研究を行っており,具体的には,これまでの研究において実施したSRC柱の正負交番載荷実験のまとめと,新たにCFT柱の一軸圧縮試験および正負交番載荷実験を実施した. 研究成果 (1)H形鋼の局部座屈に着目したSRC柱の終局限界状態を新たに定義した.そして,3次元FEM解析によるH形鋼の座屈解析を行った.その結果,コンクリートの拘束効果によって,SRC柱においてはH形鋼の局部座屈抵抗性が向上することを示した. (2)実験時の観察状況や3次元FEM解析の結果を参照し,フランジ要素の支持条件を仮定した平板の弾塑性座屈理論に基づく簡便な終局変位算定法を提示した.この終局変位算定法によって煩雑な3次元FEM解析を行わなくても,実験結果を良好に再現できることを確認した. (3)かぶりコンクリートの剥落を修復限界,H形鋼の局部座屈を終局限界としたSRC部材の限界状態を新たに設定した.さらに,単柱式橋脚および2層式ラーメン橋脚の試設計を示すことによって,これらの新たな限界状態の設定に対しても,提案した設計手法を用いてSRC橋脚の耐震設計が可能になることを示した. (4)CFT橋脚の耐震設計法を構築することを目的として,CFT柱の供試体を作製し,一軸圧縮実験と正負交番載荷実験を行った.これにより,解析モデルを構築する際などに必要となる基礎的データを収集した.
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