2006 Fiscal Year Annual Research Report
き裂進展に伴う岩盤の強度発現メカニズムを解明するための実験的および数値解析的研究
Project/Area Number |
18760356
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
石井 建樹 木更津工業高等専門学校, 講師 (60400280)
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Keywords | 強度評価 / き裂進展 / 破壊解析 / 有限被覆法 |
Research Abstract |
本研究では,内部構造の影響を反映した岩盤の変形強度特性評価法を構築するために,内部で生じる亀裂発生・進展などの破壊現象に伴う強度発現のメカニズム解明を目的としている.本年度は不連続面を含む供試体を対象として,データの収集,分析を行った. 実験より得たデータは以下の通りである. ・荷重変位曲線 ・AEイベント ・き裂発生・進展の様子(デジタル画像) これら実験より得たデータをもとに,不連続面を含んだ供試体の変形破壊挙動について以下の項目を観察・検討した. ・供試体の初期降伏強度・ピーク強度と,き裂発生・進展の様子 ・配置した不連続面の角度とき裂発生・進展の様子 ・単一不連続面が配置された場合と,分布不連続面が配置された場合での違い その結果として,不連続面の配置角度によって,き裂進展の様子や供試体の強度特性が異なることがわかった. また実験に併せて,数値シミュレーションを行い,解析手法としての性能を検証した.その際実験におけるAE計測に基づいた解析パラメータの設定方法などについても検討を加えた.この手法により設定した解析パラメータを用いた数値シミュレーションでは,実験結果をおおよそ再現することができたが,中には検討できない項目もあることを把握できた. 以上の成果については,いくつかの論文にまとめ,公表している.今後は解析手法における不備な点を修正し,追加の実験を行いながら,本研究で目的としている強度発現メカニズムの解明を進めて行く予定である.
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