2008 Fiscal Year Annual Research Report
暴風波浪下に発達する気液混相波浪の衝撃砕波圧応答モデルの構築
Project/Area Number |
18760368
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡部 靖憲 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 准教授 (20292055)
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Keywords | 防災 / 減災 / 水工水理学 |
Research Abstract |
本研究の目的は, 台風等強力な低気圧の通過時の暴風下で発達した大波浪の砕波に伴い広範囲に渡って空気混合された気液混相波浪が海岸構造物へ衝突する際に発生する極めて強い衝撃波力の発生機構並びに波-構造物応答を解明し, 混入空気の物理パラメータに対する衝撃砕波圧応答モデルを構築することである. これについて以下の研究成果が得られた。 1. 局所的衝撃圧の面的分布の画像計測法の確立と流体衝撃力問題への適用 生物発光を利用して, 瞬時衝撃圧分布の新たな画像計測システムを開発し, その精度を検証した. このシステムにより液体ジェットの壁体衝突時の衝撃圧分布をおおよそ算定可能となった. 2. 衝撃砕波圧に伴うジェットの局所変形と飛沫生成機構の解明 砕波の壁体への衝突は, 混入空気の圧縮過程を経て越波ジェットのフィンガー化を誘発し, その加速度に応じて表面張力の不安定性が増幅し飛沫へと分裂する. この飛沫及びフィンガージェットのサイズスペクトルの変化を動画像計測により決定し, モデル化を行った. 3. 気泡混入モデルの開発 ジェットの水中への突入に伴い発生する気泡の生成と輸送を, 乱流理論と界面の動力学からモデル化を行った. この数値モデルにより, ジェット近傍の高曲率界面から乱れスケールに応じて発生する気泡と気液相互作用を経て運動する気泡群を再現した.
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