2006 Fiscal Year Annual Research Report
プローブカーデータを用いた都市内道路交通状況の視覚化手法開発
Project/Area Number |
18760385
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 亮 東京大学, 空間情報科学研究センター, 研究機関研究員 (60401303)
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Keywords | 道路交通 / 所要時間 / 視覚化 / 地理情報システム / カルトグラム |
Research Abstract |
平成18年度は,プローブカーデータを用いた都市内道路交通状況の視覚化に向けた準備段階として,視覚化手法のアルゴリズム開発を行った.また,開発したアルゴリズムに合わせて,プローブカーデータの道路所要時間データの再集計作業を行い,試行的に東京都心部の交通所要時間を視覚化した. まず,既提案の「地図上の距離で地点間の所要時間を表現する」時間地図の作成アルゴリズムをベースに,都市内道路所要時間の表現に適した視覚化結果を出力するアルゴリズムを開発した.開発した新しいアルゴリズムでは,放射道路の都心方向・郊外方向,環状道路の右回り・左回りなど,方向別の所要時間を視覚化する時間地図を出力することができる. また,時間地図作成結果をより印象的に表現するため,作成した時間地図に合わせて地図画像など他の空間情報を変形することができる,新たな空間内挿手法の構築を行った.この新たな空間内挿手法は,ラバーシートマツチングと呼ばれる既存の空間内挿手法を元に,既存手法に比べて短時間で計算ができ,かつ簡潔な操作で結果を出力することが可能な方法である. これらの開発したアルゴリズムに合わせて東京都心部で取得されたプローブカーデータを再集計し,都心・郊外方向別,1時間毎の道路交通所要時間の視覚化を試行的に実施した.この試行と小規模ながら実施したヒアリングを通して,時間地図の活用によって,道路交通状況の一日の変化を印象的に視覚化できることが確認することができた.
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