2006 Fiscal Year Annual Research Report
周遊パターンを考慮した観光地入り込み客数の推定方法に関する研究
Project/Area Number |
18760398
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
古屋 秀樹 東洋大学, 国際地域学部, 助教授 (80252013)
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Keywords | 観光 / 制度 |
Research Abstract |
本研究では,1.諸外国における観光地入り込み客数および観光客意向調査実施の実態把握,ならびに2.周遊パターンを考慮した観光地入り込み客数の推定について,以上の2点を明らかにする予定であるが,本年度は特に1について取り組んだ. これらに取り組む背景であるが,2006年12月の観光立国推進基本法制定があげられる.昭和38年に制定された「観光基本法」から約50年の経過を経て全面改定に至ったものであり,観光への機運の高まりと考えることができる.これら改訂された内容と比較しながら,各国の観光に対する取り組みの特徴を組織,予算,計画体系・策定の観点から,より効果的な観光振興・開発について検討する必要が考えられる. モンゴル,韓国を事例として,組織,予算,計画体系・策定の観点から,観光への取り組み状況比較を行った.モンゴルでは,州組織との役割分担が明確であるとともに観光基金といった予算の裏付けを行っていること,観光地開発に優先順位をつけていることが明らかとなった.一方,韓国では構想から実施までの計画体系が存在するとともに,独自予算をもちながらマーケティング活動,観光地開発を行っているKTOの存在が明らかとなった.これらの特徴は,効果的・効率的な観光開発への1手法として位置づけられることから我が国への適用も考えられる. さらに比較対象国を増やし,より詳細な制度について検証することが,今後の研究課題としてあげられる.
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