2006 Fiscal Year Annual Research Report
住宅の通風性状予測に適した自動格子生成に関する研究
Project/Area Number |
18760433
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今野 雅 東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (10312977)
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Keywords | 解適合格子 / 通風 / 直交格子法 / オープンソース / CFD |
Research Abstract |
本年度は、主に次のような研究実績を得た。 1.数値解析結果の検証用として、東京大学の風洞において、密集した市街地を想定して,戸建住宅周辺の風速分布等のデータを得た。 2.オープンソースのCFDツールボックスであるOpenFOAMを用いて作成した、解適合格子による格子生成プログラムを用い、境界層流入風に風向角22.5度で晒されている直方体状建物の周辺の流れ場等、より複雑な気流場に対して適用し、その性能を調べた。 2.CFDツールボックスであるOpenFOAMをベースに、誤差推定法と解適合格子、Viscous Cartesian法を組み合せて、六面体でかつ境界適合しており、流れ場の性状に適合した質の良い格子を自動的に生成するプログラムの開発に着手した。 3.境界層流入風に風向角22.5度や45度で晒されている直方体状の単純な建物について、上記の自動格子生成プログラムを検討したところ、格子生成パラメーラを適切に選べば、概ね質の良い境界適合格子が自動的に生成されることがわかった。ただし、その際、パラメータの適切な範囲が非常に狭かったため、自動的にかつ、安定に格子を生成するには、Viscous Cartesian法のより本格的な実装が必要なことがわかった。 4.これまで作成した自動格子生成プログラムは、単体の建物周辺の風環境予測に対しては計算効率が良い格子が生成できるが,多くの建物が建ち並ぶ市街地での解析に関しては,人手で生成した格子に比べて効率が悪いという欠点があった.そこで、市街地での風環境解析に対しても、人手で生成した格子に比べて、も計算効率の良い格子を生成できる非一様型解適合格子の手法の構築、および予備検討を行なった。
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