2006 Fiscal Year Annual Research Report
既存住宅地等の町並み再形成に資する国内木材製品の生産・供給手法に関する研究
Project/Area Number |
18760465
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
川鍋 亜衣子 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 准教授 (40404850)
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Keywords | 景観形成 / 木材利用 / 林産資源活用 |
Research Abstract |
本研究では、既存住宅地の景観の改善・再形成に資する木材の利用方法を提案するため、今年度は以下のことを行い、次年度の分析・提案に向けての基礎資料を得た。 1.地場産材に着目した町づくりを行っている先行事例について、文献から関連するHOPE計画策定地を抽出し、木材製品の使い方や木材関係者の関わり方の特徴を整理した。その結果、地場産材の活用を中心に位置づけた地域は多くないものの、人口の少ない市町村で個性の強い町づくりが実行され、行政・大工・材木商・建築商の職能の分担が重要であることや、歴史的景観を活かした居住環境の整備という目的とともに取り組まれている傾向が明らかになった。 2.木材を使用して景観の再形成に取り組むモデル住宅地として、秋田県能代市を選定し、当該地域の中心市街地での市営住宅建設計画、及び市立小中学校建設時における木材の適用方法(意匠・形態・手法)を調査した。そこから、行政や木材業界が市民の合意や協力を得るために行った広報や、設計者や施工者との連絡調整における問題点を把握した。 3.秋田県能代市の既往事例で使われた製品の内容・条件・産地、木材関係者の参加の方法・役割・イニシアティブの取り方、合意形成と実現に至るまでに発生する問題点や対処方法について、ヒアリング調査を行った。 4.秋田県能代市で次年度進行予定の特定地域物件について必要となる木材製品の品目・量と、伐採から納品までの調達スケジュール・提供可能量について、ヒアリング調査により対照した。 5.地場産材を使用することの優位性を定量的に示すため、次年度実施予定のLCA分析に必要なデータについて、木材の伐採から製材・加工、廃棄段階までの地域の状況を詳細に把握した。
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Research Products
(5 results)