2006 Fiscal Year Annual Research Report
大都市圏を対象とした都市をたたむ計画技術に関する研究
Project/Area Number |
18760467
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
饗庭 伸 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (50308186)
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Keywords | 大都市圏 / 都市縮退 / 登記簿 / 建築ストック |
Research Abstract |
「都市をたたむ」計画技術は、建築ストックの状況、土地建物所有経営の形態、地権者の家族構造の変化等にあわせきめ細かく戦略を描き、それら個別の戦略を「都市のグランドデザイン」の中に総合していく、中長期の戦略的なプログラムである。本研究では、その計画技術の具体的手法と政策のあり方の2点を明らかにすることを目的とする。 1典型的地区のケーススタディ 1)戦後の人口流入を受け急速に形成された市街地が、今後の核世代の高齢化を受けて急速に縮退していく、2)市街地は、その建築ストックの老朽化か交通利便性の悪さが主要因となって人口が流出し縮退していく、という2点の仮説をおき、,東京都八王子市を対象として研究を進めた。町丁目別の人口構成データを用い、都市構造の分析を行った上で、戦後の最も古い時期に形成されたA団地、最も交通利便の悪いB団地の二つの大規模戸建て住宅団地を対象、登記簿データを収集し建築ストックの実態調査を行った。都市縮退に向かう特徴的な傾向が見ることができず、一団地の開発とはいえ多様な条件を持つ宅地の混ざり合った市街地が形成されていることが明らかになった。また、A団地自治会の協力を得て、319世帯を対象に意向調査を行って個別の住替え意向を探ったが、高齢化が不安要因である世帯であっても「住み続ける」という意向が強いことが明らかとなった。 2海外および東京の大都市圏における政策の実態把握 国内の文献や、ウェブサイトを通じて公開されている資料を通じて、EUの2つの大都市圏の政策の実態を把握した。「都市をたたむ」政策の全体像を整理しつつ、19年度の調査実施に向けた東京大都市圏の基礎自治体を対象にしたアンケート調査の調査票を設計した。また、市町村ごとの人口構成データを用い、1都3県の東京大都市圏に属する市区町村(150自治体)のうち、アンケートの対象となる自治体の抽出を行った。
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