2007 Fiscal Year Annual Research Report
高層マンション問題を通じて考察する「現代日本の理想の都市像」に関する実証的研究
Project/Area Number |
18760469
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
瀬田 史彦 Osaka City University, 大学院・創造都市研究科, 准教授 (50302790)
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Keywords | 都市計画 / 景観 / マンション / 都市像 / 中心市街地 / 密度 / コンパクトシティ |
Research Abstract |
(3)考察:「現代日本の理想の都市像」の試案(モデル)の提示 (4)ヒヤリング調査:試案化された「現代日本の理想の都市像」の検証 昨年度の作業(1)文献調査,及び(2)ヒヤリング調査によって明らかになった具体的な論点を踏まえて,研究代表者が「現代日本の理想の都市像」について考察し,その研究結果を後述の雑誌などで報告した。 この報告の過程で行った文献調査,ヒヤリング調査・また近年の新聞・雑誌記事検索の結果,都市再生の進展,郊外化の進行,景観問題の複雑化といった様々な要因から,「現代日本の理想の都市像」を絞り込むのは大変難しいことがわかった。例えば,新聞・雑誌記事では,2000年代前半では高層マンション問題が各地で多発していたが,この数年は一気に沈静化しており,実態のヒヤリング調査が難しくなっている。マンション問題の沈静化を,日本人の理想の都市像に対する考え方や感覚の変化と捉えるのか,それとも景気減退等によるマンション建設の停滞など現実的な状況に置き換えるべきなのか,現在検討しているが,今のところ判然としていない。そのため,研究計画にあった試案の作成については今のところ中断し,「理想の都市像」の確定方法について,より深く検討しているところである。 これとは別に,近年,都市像やその議論に大きな影響を与えていると思われる,世界遺産登録された建物・景観などの内外最新事例を継続的に調査している。海外事例の調査について研究代表者自身は行わなかったが,昨年の調査結果,インターネットによる文献調査,共同研究者のICOMOS取材の情報提供によって,日米独などの世界遺産の登録認定・削除の方法やその背景にある考え方を整理した。
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Research Products
(4 results)