2008 Fiscal Year Annual Research Report
高層マンション問題を通じて考察する「現代日本の理想の都市像」に関する実証的研究
Project/Area Number |
18760469
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
瀬田 史彦 Osaka City University, 大学院・創造都市研究科, 准教授 (50302790)
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Keywords | 都市計画 / 景観 / マンション / 都市像 / 中心市街地 / 密度 / コンパクトシティ |
Research Abstract |
平成20年度は、これまでの文献レビューや調査結果を踏まえて、現代の日本人がどのような都市像を望んでいるのかについて、主にアンケートによって明らかにした。アンケートの対象は、国民の意見や専門的な見地を代表する立場で景観政策に関わる景観審議会(またはそれに類する審議会・委員会)の委員としている。また事前に現代日本の理想の都市像について、想定される代表的なイメージをクリエイタに依頼して作成した。 アンケート調査・分析の結果は平成21年度中にまとめ、その結果を関連の学会に発表する予定となっている。初年度からの調査および上記アンケート結果を踏まえ、日本人に選択された「現代日本の理想の都市像」を実現するための国土・都市計画制度の提案を行う。提案は、従来の高層マンション問題についての研究で示されてきた地区レベルの制度提案(地区計画制度の拡充、景観法等による市町村の権限強化、より広い用途地域における絶対高さ規制の導入など)だけではなく、広域的な視点にたった提案が含まれる。例えば、マスタープランの指針性強化による高層建築の開発行為の規制と誘導、用途地域指定の変更を通じた高層地区と低層地区の明確な区分によるマンション問題の回避、市街化区域の縮小によるコンパクトな街並みの促進、といった提案が予想される。制度面での検討は、本年度の参考文献などですでにレビューを行っており、アンケート調査の結果を踏まえてより具体的な提言を行う。
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Research Products
(3 results)