2008 Fiscal Year Annual Research Report
人口・世帯減少・高齢化社会への都市計画的対応に関する実証的研究
Project/Area Number |
18760470
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
姥浦 道生 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (20378269)
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Keywords | 人口減少 / 少子高齢化 / 広域計画 / ドイツ / ザクセン州 / 中心地システム |
Research Abstract |
平成20年度は、研究実施計画に沿って、旧東ドイツ地域を中心とした広域レベルの人口減少に対応した計画の内容とその運用実態に関して調査を行った。具体的な調査対象は、近年広域計画の改訂を行ったザクセン州・西ザクセン広域計画連合であり、調査方法は自治体等の担当者に対するヒアリング調査及び現地調査によった。 その結果、 ・ザクセン州においては中心地システムの運用を通じて人口減少への対応を行っていること ・広域計画における中心地指定を限定的に行い、「集中」を進める一方で、それに伴う低サービス地域の出現を防止するため、複数の自治体間の連携を充実させ、それらが協働で中心地指定を受けるという「分散」も他方で進めていること ・このような中心地システムの指定を通じた広域連携は、特に新たな施設誘致には一定の効果を発揮しているものの、既存施設の削減・再編に対してはその効果に課題が存在すること等を明らかにした。 わが国においても、全国的な人口減少が始まっており、特に地方部においては、その傾向が顕著である,特にそのような地域では、財政力も不十分であるため、自治体単独での対応には限界があり、各種施設整備や土地利用をどのように広域レベルで行っていくのかという点は、非常に重要な問題である。本研究で得られた結果は、そのようなわが国における今後の広域計画のあり方に対して重要な示唆を与えるものであるという点で、非常に意義のあるものであるといえる。 この結果及び前年度までの研究結果をもとに、研究の最終とりまとめを行った。
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Research Products
(2 results)