2007 Fiscal Year Annual Research Report
グループリビングのシステムを活用した高齢者向け優良賃貸住宅の展開方策
Project/Area Number |
18760478
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
佐々木 伸子 Nagaoka National College of Technology, 環境都市工学科, 准教授 (90259937)
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Keywords | 高齢者向け賃貸住宅 / グループリビング / コ・ハウジング / デンマーク / 共同空間 / 経年変化 / 高優賃 / 高専賃 |
Research Abstract |
平成19年度は(1)グループリビング建設上の問題点を整理すること、(2)グループリビングのシステムを導入するための支援制度を検討することを目的として研究を行った。日本においてグループリビングを建設する際の問題点を整理するために、民間建設のグループリビング事例へのヒアリング調査を実施した。その結果、入居者が高齢化する中で継続して運営することの問題が明らかとなり、建設時以上に運営上の支援体制が重要な要素となっていた。 次いで、高齢者向け賃貸住宅の建設にグループリビングのシステムを導入するための支援を検討するために北欧の事例について建設プロセスと居住実態に関する資料収集と分析を行った。昨年度得られたノルウェーのコ・ハウジング事例の入居者へのアンケート調査結果を1995年に実施した調査の結果と比較することによって建設・運営プロセスと居住実態の経年変化の関係を分析した。本年度はさらに比較対象としてデンマークのコ・ハウジング3事例とコ・ハウジングの建設コーディネーターに対して質問表を用いた資料収集を行い、1994年に行った調査結果とあわせた分析を行った。 これらより、建設後10年以上経過したコ・ハウジングにおいて共同活動の内容は入居者の高齢化によって変化しているものの住宅建設段階に形成されたコミュニティは継続されており、恒常的な住宅運営システムとなって居住の継続性が保たれていることが明らかとなった。 今後はこれまでの研究で得られた知見をあわせてグループリビングの建設プロセスモデルを作成し、そのモデルを用いた高齢者向け賃貸住宅建設の新たな供給主体の検討を行う。
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Research Products
(1 results)