2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18760501
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
瀬川 浩代 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (90325697)
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Keywords | 酸化亜鉛 / 毛管力 / 蛍光体 / ドットアレイ / ゼータ電位 / フォトリソグラフィー / 錘形構造体 / 粒子集積 |
Research Abstract |
近年、紫外域及び可視域に発光を有する酸化亜鉛は高効率青色ダイオードや緑色の蛍光を利用した表示素子としての応用などが期待されている。特に、波長程度の微小な発光素子が作られた場合には三次元的に光を閉じこめることが可能になる。本研究では、フォトリソグラフィーによってピラー状周期構造体を作製し、毛細管現象によってピラー項部が寄り集まった錘形周期構造体を作製し、それを鋳型とすることによって二次元周期配列した酸化亜鉛ドットアレイの作製を試みた。 ゾル-ゲル法によって作製した有機-無機ハイブリッド材料を紫外線露光し、未露光部を現像することによってピラー状周期構造体を作製した。ピラー間の距離に差をつけることによって4本ずつのピラーが項部で寄り集まった錘形周期構造体の作製に成功した。この錘形周期構造体に市販の酸化亜鉛を分散した溶液を滴下し、自然乾燥した。溶液中の粒子は乾燥過程において対流を起こし、溶媒が乾燥する際に、ピラー下部の空隙の毛管力によってその空隙に集められた。市販の酸化亜鉛粒子は粒子サイズが揃っておらず、表面形状がごつごつしていること、表面電荷が負に帯電していることから全ての粒子を空隙に集めることはできなかったものの、溶液の濃度と溶液の種類を最適化することによってピラー下部にできた錘形の空隙に酸化亜鉛を集め、錘形の酸化亜鉛粒子集積体を作製することに成功した。これらの酸化亜鉛粒子集積体からの発光を確認し、発光体アレイとして有用であることを明らかにすることができた。また、溶液法による酸化亜鉛粒子の作製方法を検討し、このような集積体作製にふさわしい粒径の揃った球状の酸化亜鉛粒子を作製する方法を明確にした。
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