2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18760501
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
瀬川 浩代 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 助教 (90325697)
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Keywords | 粒子集積体 / 毛管力 / 錐形構造体 / 酸化亜鉛 / 移流集積 / 蒸発速度 / 表面張力 |
Research Abstract |
近年、紫外域及び可視域に発光を有する酸化亜鉛は高効率青色ダイオードや緑色の蛍光を利用した表示素子としての応用などが期待されている。特に、波長程度の微小な発光素子が作られた場合には三次元的に光を閉じこめることが可能になる。本研究では、フォトリソグラフィーによってピラー状周期構造体を作製し、毛細管現象によってピラー頂部が寄り集まった錐形周期構造体を作製し、それを鋳型とすることによって二次元周期配列した酸化亜鉛ドットアレイの作製を進めてきた。この錐形周期構造体に市販の酸化亜鉛を分散した溶液を滴下し、自然乾燥したところ。溶液中の粒子は乾燥過程において対流を起こし、溶媒が乾燥する際に、ピラー下部の空隙の毛管力によってその空隙に集められた。基板表面に残存する粒子もあったが、発光体アレイとして有用であることが確認ざれた。 さらなる粒子集積状態の改善のために、粒子サイズの揃ったシリカ粒子を用いて集積過程の検討を行った。粒子の集積過程を詳細に観察することによって、溶媒乾燥過程に伴う粒子の移動と粒子間に働く毛管力によって粒子が錐形構造体にモールドされることを明らかにした。モールドのされ方は溶媒の種類の影響をうけ、観察結果を考慮すると、溶媒の蒸発速度及び表面張力が大きく影響するものと考えられた。この結果より、酸化亜鉛の場合において、粒子を懸濁する溶媒の種類を変化させることによってより効率よくモールドされることが示唆された。
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