2006 Fiscal Year Annual Research Report
セラミック・金属ナノコンポジットの超音速衝突・堆積機構の解明
Project/Area Number |
18760555
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
川喜多 仁 独立行政法人物質・材料研究機構, コーティング・複合材料センター, 主任研究員 (50296745)
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Keywords | 複合材料・物性 / 構造・機能材料 / ナノ材料 / 超音速スプレー / コーティング |
Research Abstract |
電極材料や触媒といった表面反応が鍵となる分野で、組織を高度に制御した複合材料膜(コンポジットコーティング)の重要性が高まっている。光触媒を例に取ると、酸化チタンなどのセラミック成分が本質的に要求される光電気化学特製を担保する一方、その性能を十分に発揮させるために金属をコンポジット化して助触媒作用や導電性を付与する。一般に、これらのコンポジット材料系において、機能性セラミック成分の粒子経を小さくすることは、反応比表面積増大・量子サイズ効果発現など、その高性能化に極めて有効である。 コーティング手法として、低温・高速のガス流体に原料粉末を投入し、その化学組成変化、結晶相転移、粒子粗大化などの熱的劣化を抑制したままターゲット上に連続的に衝突・堆積させ、高い界面密着力を得るプロセスが近年注目されており、本研究課題を遂行するにあたり最も適切であると考えられる。そこで、以下の項目を実現することが、本研究課題の具体的な目的である。 1.サブミクロン・ナノオーダーの粒子径を有するセラミック・金属コンポジットのコーティングを作製する手法の確立 平成18年度は主として以下の項目について研究を行った。 コーティング用原料粉末の作製: 機能性コンポジットコーティングとした際の反応比表面積の増大および非行粒子衝突時の単位面積あたりの変形・密着力を向上させるため、サブミクロン・ナノサイズの粒子経を有するセラミック・金属からなるコンポジット原料粉末を作製する。具体的には、光触媒活性を有する酸化チタン・酸化鉄をセラミックとし、1000℃以下の比較的低い融点を有し、導電性が銅の10分の1以上である亜鉛を用いた。 飛行粒子の状態計測 上記造粒粉末を用い、Warm Spray装置により射出する。その際、Warm Spray装置に供給する燃料、酸素ガス、窒素ガス量および射出方向の距離を変化させ、非行粒子の温度、測度を非行粒子状態解析装置などにより決定した。
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Research Products
(6 results)