2007 Fiscal Year Annual Research Report
表面単分子層修飾による酸化物ナノ粒子の2,3次元ビルドアップ
Project/Area Number |
18760577
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
高見 誠一 National Institute for Materials Science, 半導体材料センター, 主幹研究員 (40311550)
|
Keywords | 酸化物ナノ粒子 / 単分子層修飾 / 水熱合成 / 集積化 / 均一分散 / 連続合成 |
Research Abstract |
本研究では、酸化物ナノ粒子を単分子層修飾して相互作用能を付与することで、酸化物ナノ粒子の2,3次元複合を行うことを目的としている。本年度は、 1)有機単分子層修飾酸化物ナノ粒子の連続大量合成 2)液体・固体分散媒へのナノ粒子均一分散 3)表面修飾ナノ粒子の3次元複合化 について研究を行った。 1)有機単分子層修飾酸化物ナノ粒子の連続大量合成 前年までに開発した有機単分子層修飾酸化物ナノ粒子の合成を流通式装置において行うことにより、表面修飾ナノ粒子の大量合成を実現した。流通式装置を用いることにより、粒子径分散の小さな表面修飾酸化物ナノ粒子を高速に合成することに成功した。さらに、制御因子として合成温度、反応時間、金属塩濃度、修飾剤濃度を変えつつ修飾ナノ粒子を合成することで、表面修飾反応の速度評価、修飾反応によるナノ粒子の形状制御機構の解明を行った。 2)液体・固体分散媒へのナノ粒子均一分散 上記で開発した手法を用いることにより、ナノ粒子と溶媒との親和性を制御することが可能となる。本研究では、一端にナノ粒子表面と結合可能な官能基を、もう一端に親水性ないし疎水性の官能基を有する直鎖状の有機分子を用いて表面修飾を行うことにより、様々な溶煤中へのナノ粒子の分散を実現した。 3)表面修飾ナノ粒子の3次元複合化 酸化物ナノ粒子をジカルボン酸で修飾することにより、互いに親和性を有する酸化物ナノ粒子同士を調製したところ、正八面体ナノ粒子が互いに向きを揃えて整列し、立方体を形成することが明らかとなった。これは、正八面体ナノ粒子の3次元整列複合化により、立方体の形状を有する二次粒子が形成されたことを意味する。ナノ粒子表面に官能基を導入することによる3次元複合化が可能であることが示された。
|