2006 Fiscal Year Annual Research Report
3次元ソナーと光学カメラを融合した自律型水中ロボットによる構造物観測
Project/Area Number |
18760616
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
近藤 逸人 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教授 (40361802)
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Keywords | 海洋工学 / 海洋探査 / 知能ロボティックス / 自律型水中ロボット / ソナー |
Research Abstract |
本年度は、将来的に構造物観測を目的として測定距離を近距離に限定した小型ソナーを開発することを目標に、面状に素子を並べた送受波用の音響アレイとプリアンプまでを実装し、外部機器から信号を入力、また素子からの信号を外部計測機器へ出力するソナーヘッドのみに絞り込んで開発を行った。 具体的には、開発する3次元ソナー開発のための要求仕様の策定、設計、ソナーアレイの製作までを行った。要求仕様の策定では、観測するターゲットまでの距離、必要な分解能、測定精度等、ソナーの基本性能に対する要求仕様を決定した。ターゲットまでの距離は光学式のカメラがロボット直前から2〜3メートルの範囲をカバーすることを考慮して、2メートル〜10メートル程度のレンジを計測できることを目標として設定した。分解能に関しては10mで10cm程度の分解能を設定して基本的な検討を行い、必要な素子数を送波器48素子、受波器96素子と求めたが、小型のロボットへ実装するためにはサイズが大きくなりすぎる点と、限られた予算内で実装することを考慮してこの要求仕様は高すぎると判断し、目標とする分解能を下げ、ソナーアレイの素子数を送波器16素子、受波器32素子として、実現可能な設計をすることに決定した。この設計に基づいて、セラミックス素子の焼成および、樹脂モールド、圧力容器の機械加工を実施し、ソナーアレイにはプリアンプ回路までを実装してケーブルを約10メートル程度取り付け、ソナーアレイの基本特性試験が可能な状態とした。 セラミック素子の詳細設計および具体的な加工に予想以上に時間がかかったため、ソナーの特性試験を実施するところまでは行かなかったが、早急にこれを実施可能な状態にして、水槽での実験に取り掛かる計画である。
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Research Products
(2 results)