2006 Fiscal Year Annual Research Report
伝熱管内環状噴霧流における界面積濃度輸送機構に関する研究
Project/Area Number |
18760617
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
波津久 達也 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教授 (60334554)
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Keywords | 流体工学 / 舶用機関 / 二相流 / 環状噴霧流 / 界面積濃度輸送 |
Research Abstract |
本研究は、舶用プラントの沸騰伝熱管内等に形成する環状噴霧流を対象にした界面積濃度輸送方程式の開発を最終目的とし、液膜・液滴界面積濃度計測手法の開発、断熱系垂直管上昇気液二相流実験における環状噴霧流界面積濃度の時空間変動特性に関するデータベースの構築、および液膜界面波の発達と液滴発生の相互作用を考慮に入れた環状噴霧流界面輸送項の機構論的モデリングを行うものである。 平成18年度は、実験装置の作成と液膜界面構造計測手法の開発を主として行った。具体的な実施内容は以下のとおりである。 (1)垂直管上昇環状噴霧流実験装置の作成 ・流動ループ:ポンプ、コンプレッサー、水質調整器等のループの主要構成機器類は、基本的に過去の二相流実験で使用してきたものを用いたが、広範な流動条件の実験にも対応するため、長時間にわたり高流量の気液流量を供給できる設備構成に改良した。 ・試験部:広範囲の流量条件で発達域までの流動特性を確認するため、試験部長さは内径10mm管で2m以上に設定した。またレーザーフォーカス変位計により液膜界面構造を計測する際の屈折によるレーザー光の減衰を軽減するため、各計測位置の円管外表面にそれぞれ特殊加工を施した。 ・基本流動計測系:環状噴霧流の基本流動特性(圧力、摩擦損失、各相流量等)を整理するための計器類の準備を行った。 (2)液膜界面積濃度計測手法の開発 ・液膜界面積濃度計測:レーザーフォーカス変位計を用いて計測される液膜厚さの時間変動の情報から一次元液膜界面積濃度の管軸方向発達特性および管断面における液膜界面積濃度分布を求める手法を検討した。 ・液膜界面の多次元構造を計測するため、液膜の空間分布をカメラとレーザーシートを用いた直接撮影法により計測する手法を検討した。
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Research Products
(3 results)