2007 Fiscal Year Annual Research Report
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18760645
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
諌山 明彦 Japan Atomic Energy Agency, 核融合研究開発部門, 研究副主幹 (90354597)
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Keywords | 磁気島 / 新古典テアリングモード / MHD / 電子サイクロトロン波 / 電流駆動 / トカマク / プラズマ / 核融合 |
Research Abstract |
磁気島はプラズマ抵抗が有限であるために磁力線が結合することにより生じる現象であり、磁気島の形成により磁力線の構造に変化が生じる。核融合プラズマにおいて形成されかつ核融合炉の性能にも影響を与える可能性のある磁気島として、圧力の高いプラズマにおいて発生する新古典テアリングモード(NTM)に起因する磁気島がある。NTM磁気島が形成されるとプラズマの閉じ込め性能が劣化したりディスラプションに至る可能性があることから、トカマクにおいて圧力の高いプラズマを維持するためにはNTM磁気島を抑制・制御することが重要課題となっている。この課題に関連して、本研究では電子サイクロトロン(EC)電流駆動によるNTMの能動的な抑制に関して、JT-60SAにおけるEC電流駆動によるNTM抑制に関する研究、およびNTMを完全に抑制するために必要な最小EC駆動電流量に関する研究を行った。前者に関しては、JT-60UにおけるEC電流駆動によるNTM抑制実験の結果からNTMを記述する修正ラザフォード方程式の未定定数の値を決定し、JT-60SAにおけるNTM抑制のシミュレーションをTOPICSコードを用いて行った。その結果、EC駆動電流分布やEC駆動電流量の観点からNTM抑制に最も効果的なEC波の入射条件を明らかにした。後者に関しては、JT-60Uにおける実験およびTOPICSコードによるシミュレーションを行った。その結果、ポロイダルモード数が2、トロイダルモード数が1のNTMに関しては、NTM発生位置におけるEC駆動電流密度と自発電流密度との比が0.4程度で完全にNTMを抑制することができることを示した。また、EC駆動電流分布はガウシアン分布に近いが、この幅が狭い場合、NTM抑制効果を得るためにEC電流駆動位置とNTM発生位置とのずれを小さくする必要があるものの、EC駆動電流量としては少なくできることを示した。
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