2006 Fiscal Year Annual Research Report
グローバルジャイロ運動論的ブラゾフコードによる駆動乱流の研究
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18760647
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
井戸村 泰宏 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究職 (00354580)
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Keywords | ジャイロ運動論 / 保存型差分スキーム / PICコード / イオン温度勾配駆動乱流 / ブラゾフコード |
Research Abstract |
本研究では実験に近い開放系のトーラスプラズマの第一原理シミュレーションを目的としたグローバルジャイロ運動論的トロイダルブラゾフコードの開発を行い、これにより定常輸送や輸送遷移といった長時間の乱流シミュレーションが必要な問題を研究する。今年度はこれに必要とされる新たな数値スキームを開発し、従来の粒子コードとの比較からその数値的・物理的検証を行った。さらに、コードのトーラス配位への拡張を行いコードの並列化・最適化を行った。成果の概要は以下の通り。 1、長時間乱流シミュレーションに耐えうる高精度かつロバーストな無散逸・保存型の数値流体スキームを開発しスラブ配位のジャイロ運動論的ブラゾフコードG5Dに実装した。従来の粒子コードとの詳細なベンチマークにより、コードの数値的特性および物理的妥当性を検証し、従来の粒子コードに比べて飛躍的に高精度な乱流シミュレーションが可能であることを示した。 2、トーラス配位への拡張を行うために、適切な座標系を検討し、上記数値流体スキームをトーラス配位に拡張した。数値流体スキーム以外にもフィールドソルバー等に関してもトーラス配位への拡張を行い、それらをジャイロ運動論的トロイダルブラゾフコードGT5Dに実装した。 3、トーラス配位において標準的なベンチマークとなっている帯状流の線形減衰テストを行い、トロイダル粒子コードとの比較に着手した。詳細な検証を継続中である。 4、ジャイロ運動論的トロイダルブラゾフコードGT5Dに高度な並列化を行い、1000CPU程度までの処理性能の向上を確認した。 これらの成果をVlasovia2006国際会議で発表した。
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