2006 Fiscal Year Annual Research Report
アメリシウムの酸化と安定化の系統的研究と3価キュリウム等との相互分離への応用
Project/Area Number |
18760660
|
Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
北辻 章浩 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究副主幹 (30354898)
|
Keywords | アメリシウム分離 / 酸化 / ネプツニウム / 電気化学 |
Research Abstract |
本研究では溶液中で3価が安定なアメリシウムイオンを電解酸化する事により酸化状態を変化させ、3価キュリウムイオンや3価ランタノイドイオンと高選択的に分離する方法を開発するため、種々の溶液条件下でのアメリシウムイオンの酸化還元データを取得する。本年度はこの研究目的のために必要な電解-分光分析装置を次のとおり開発した。 まず、高濃度のアメリシウムイオンを安全に取扱うために、既設のアクチノイド取扱い用グローブボックス内に、カラム電解セルを新たに設置した。同セルは、カラム内に充填した炭素繊維の電極の間隙に試料溶液を流しながら電解できるため迅速な全量電解が可能である。グローブボックス外にポテンショスタットなどの電気化学測定装置を設置し、電解システムを整えた。次に、電解調製した試料溶液内の目的イオンの酸化状態を調べるために、本補助金で新たに購入した分光用フローセルをカラム電極出口部分に接続した。分光測定のための光源部および分光器部をグローブボックス外に置き、光ファイバーを用いて試料溶液測定部とそれぞれ接続し、アメリシウム電解用カラム電極フロー電解・分光システムとした。 不安定な電解生成物を迅速に分析するため、カラム電極の電極部の長さ、流液速度、分光用フローセルの光路長などを変化させ、全量電解や生成物の定量に必要な最低限のカラム長さと流量の相関を調べてカラム電極に改良を加え、より迅速な電解を可能とした。なお、本実験は、被ばく線量を低減するために、模擬試料としてネプツニウムを用いて行った。
|