2006 Fiscal Year Annual Research Report
適応型制御アルゴリズムによる投薬システムの全自動化
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18769001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Purposes
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
早川 朋久 東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 助教授 (30432008)
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Keywords | 適応制御 / 臨床応用 / BISモニタ / コンパートメンタルモデリン |
Research Abstract |
本年度は,適応型自律的投薬システムを開発するにあたっての前提となる,人の麻酔薬に対する意識レベルの反応モデルの構築に取り組んだ.特に,数年来の共同研究者である麻酔科医との連絡を緊密に取り,彼の臨床での経験と意見を参考にしながらモデル化を行った.想定する麻酔薬は現在臨床で一般的に用いられているpropofolとmidazolamとした.一般に,薬物の体内での器官間の移動はコンパートメントシステムで表されることが知られており,propofolとhiidazolamに対しそそれぞれ2-コンパートメント,3-コンパートメントシステムとしてモデル化を行い,その際まだ考慮に入れられていない麻酔薬による心拍機能の鎮静作用のより厳密なモデル化の検討を行った. また,シミュレーションに使用するBISのノイズ信号として適当なデータを麻酔科医の意見を参考にしながら検討した.特に,数値計算ソフトであるMatlabを用いて実際のデータをフーリエ変換等の加工を施しながら,最も実際の環境に即した条件が得られるよう比較・検討した.より安定的な制御入力(麻酔薬注入レート)信号を生成するには,フィルタの活用が有効であるとの共通認識を得た. さらに,適応制御器そのものの改良も行い,ニューラルネットワーク等のインテリジェント制御も含めて,より不確定性の高い問題設定においても有効に運用できる制御器の枠組みについても検討を行った.
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Research Products
(4 results)