2006 Fiscal Year Annual Research Report
タバコにおける動原体複合体構成要素の解析および人工染色体の構築
Project/Area Number |
18770007
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長岐 清孝 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (70305481)
|
Keywords | 動原体 / セントロメア / キネトコア / タバコ / 染色体 / 人工染色体 |
Research Abstract |
1.タバコにおける動原体タンパク質の同定 動原体タンパク質CENP-CとMIS12のタバコホモログを単離するために、植物のESTデータベースを検索した。タバコのデータベースには、相同性をもつ配列は存在していなかった。そのため、タバコと近縁な種由来の配列をもとにしたプライマーを用いたタバコの幼芽由来のcDNAを鋳型としたPCR二より、タバコCENP-CおよびMIS12ホモログ遺伝子の断片を増幅した。その断片の配列情報をもとにしたプライマーを用いたRACE法により、ホモログの全長配列を得た。現在、これらのホモログのセントロメアの局在を確認するために、得られた配列情報から予想されるペプチドを用いて抗体を作成中である。 2.動原体タンパク質と共存するDNA配列の同定 免疫染色により、研究開始時に作成中であった抗NtCENH3ペプチド抗体が、タバコ動原体を特異的に染色することが確かめられたので、NtCENH3と共存するDNAを得るために、この抗体とタバコ由来のクロマチンを用いて、免疫沈降を行った。沈降されたDNAをクローン化し、同DNAをプロープとしたサザンハイブリダイゼーションにより強いシグナルを示した10クローンの染色体局在をFISH法により調べた。その中の1クローンNt2-7が、タバコ動原体特異的シグナルを示した。この配列を決定し、データベース検索したところ、この配列は、新規の配列であった。 3.タバコ長鎖DNAライブラリーの作製およびタバコ動原体DNAを含むクローンの選抜 植物選抜マーカーをもつYACを作るために、既存のYACであるpJS97/98へ、植物選抜マーカーであるハイグロマイシン耐性遺伝子を組み込んだYACベクターを作製した。このYACを用いて、現在タバコYACライブラリーを作成中である。
|