2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヤブツバキ-ユキツバキ交雑帯における遺伝的変異の解明
Project/Area Number |
18770024
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
上野 真義 独立行政法人森林総合研究所, 森林遺伝研究領域, 研究員 (40414479)
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Keywords | 遺伝学 / ゲノム / 植物 / 進化 / 生態学 |
Research Abstract |
DNAデータベースに登録されている2172個のチャのEST配列を用いてread2MarkerソフトウェアによりEST-SSRに対してPCRプライマー配列を22対決定した。ヤブツバキのDNAを鋳型にしてPCRを行ったところ14対のプライマーで増幅することを確認した。16個体の多型スクリーニング用のパネルDNAで多型をスクリーニングしたところ1対のプライマー対が多型を示した。 野菜茶業研究所で開発されたチャのEST-SSRマーカーの35個を16個体の多型スクリーニング用のパネルDNAでスクリーニングしたところ24個のプライマー対が多型的であった。 重複のないチャのEST配列をデータベースに登録されている配列から選択し189個のEST配列に対してPrimer3ソフトウェアを用いてプライマーを設計した。ツバキ属の3種(チャ、ヤブツバキおよびユキツバキ)のDNAを鋳型にしてPCRを行い増幅を確認したところ73対でツバキ属の3種すべてで増幅を確認した。増幅を示したプライマー対のうち61対のプライマーをもちいて16個体の多型スクリーニング用のパネルDNAについてシークエンシングを行ったところ29個のプライマー対に由来するPCR産物に挿入/欠失(Indel)による多型が見出された。これらのIndelに対してプライマーを設計し16個体に由来するDNAパネルで多型をスクリーニングしたところ14対のプライマーが多型的であった。 以上のEST-SSRおよびIndelの多型により計39個のマーカーがヤブツバキおよびユキツバキの遺伝的変異の解析に使用できることがわかった。
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