2006 Fiscal Year Annual Research Report
PGPタイプABCトランスポーターを介したオーキシン輸送の活性制御メカニズム
Project/Area Number |
18770038
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
寺坂 和祥 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 助手 (60405214)
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Keywords | ABCトランスポーター / MDR / PGP / オーキシン / 膜輸送 / 極性輸送 / シロイヌナズナ / AtPGP4 / AtPGP21 |
Research Abstract |
高等植物において、ABCトランスポーターは最も大きなサイズを持つ遺伝子ファミリーの一つであり、シロイヌナズナにおいては、約120種類のABCタンパク質遺伝子が存在する。これまでにMDR/PGPタイプのABCトランスポーターAtPGP4が植物体内でオーキシン特異的な輸送を直接行っており、その輸送方向が取り込み方向であることを見出してきた。本研究においては、AtPGP4およびその相同分子種のAtPGP21の植物体における機能および輸送活性について、さらに詳細な解析を行うとともにその輸送方向および基質認識の分子メカニズムについても明らかにすることを目的としている。 本年度は、AtPGP4と79%のアミノ酸相同性を示す分子であるAtPGP21について解析を行った。これまでにAtPGP21はAtPGP4と異なるホルモン応答を示すことを明らかにしている。そこで、AtPGP21のさらに詳細な発現解析を行うため作製したAtPGP21のプロモーターGUS形質転換植物を用いて組織特異的な発現を調べた。その結果、AtPGP21はAtPGP4と異なり、全草の維管束組織で高い発現を示し、特に根においては内鞘細胞で強く発現をすることが明らかとなった。 次にAtPGP21の植物体におけるその機能、生理的役割を調べるため、RNAiコンストラクトの導入によるノックアウト株の作製を行った。今後、AtPGP21発現量と表現型の相関について解析を行っていく。 また、AtPGP21の全長cDNAをオーキシン感受性の酵母株にて発現させた。その細胞を用いたアッセイ系にて生化学的な解析を行った結果、AtPGP4同様のオーキシン取り込み活性を示した。
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Research Products
(3 results)