2007 Fiscal Year Annual Research Report
少体節化した体制を示す介形類における形態形成遺伝子の発現解析
Project/Area Number |
18770064
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
生田 享介 Osaka Kyoiku University, 教育学部, 准教授 (30299367)
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Keywords | 甲殻類 / 介形類 / ウミホタル / 胚発生 / 体節性 / engrailed遺伝子 / Hox遺伝子 |
Research Abstract |
引き続きRT-PCR法によりウホタルVargula hilgendorfiiよりHox遺伝子群のクローニングを行い,新たに頭部体節で発現するDfd,および胴部体節で発現するAntp,Ubx,Abd-Bの部分断片が得られた.一方,ウミホタルが属するミオドコーパ目とは別の,ポドコーパ目に属する介形類として当初Xestoleberis hanaiiを候補としていたが,材料入手の都合上これを変更し,淡水産介形類コブカイミジンコCyprinotus uenoiを材料として幼生発生の観察を行った.その結果,これまでポドコーパ類では他の甲殻類でよく知られる頭部前方の3対の付属肢のみを持つノープリウス幼生として孵化し,その後の発生段階で順次増節し付属肢の付加が見られるとされているが,コブカイミジンコにおいては異なる付属肢形成が見られた.ミオドコーパ類とポドコーパ類との近縁性,言い換えると介形類の単系統性に疑問を投げかける根拠のひとつとして両者の孵化幼生の違いが挙げられるが,コブカイミジンコにおける観察結果は介形類の発生パターンの見直しを迫るものと考えられ,さらに形態形成遺伝子の発現解析の比較を行う必要性が生じたといえる.
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