2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト脳由来環状化ヌクレオチドホスホジエステラーゼの構造機能解析
Project/Area Number |
18770096
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
阪本 泰光 Iwate Medical University, 薬学部, 助手 (00349036)
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Keywords | 生体分子 / 構造生物学 / タンパク質 / 脳 |
Research Abstract |
オリゴデンドロサイトに局在する酵素であるヒト脳由来膜結合型2', 3'-環状ヌクレオチド3'-ホスホジエステラーゼ(2', 3'-Cyclic Nucleotide 3'-Phosphodiesterase、以下CNPaseと略)の触媒フラグメントの立体構造を解明した。近年、このヒトCNPaseの立体構造を初期モデルとして他の2Hホスホジエステラーゼスーパーファミリーの酵素のNMRによる立体構造解析が行われた(2007ratCNP : PDB ID 2ILX、gRICH : PDB ID 2I3E)。今年度は、昨年に引き続き、これらの新しく決定された類縁酵素の立体構造とヒトCNPaseの立体構造との比較解析を行った。我々がヒトCNPaseの立体構造を基にして作成した基質結合モデルにより塩基の結合に重要であると推定していたPhe235とVa1321の立体構造上の位置とNMRにより構造決定された金魚由来gRICHのPhe239とVa1332の立体構造上の位置が等価な位置に保存されていることがわかった。このことから我々の基質結合モデルの推定の正しさとこれらのアミノ酸残基が塩基の結合に重要な役割を果たしていることが改めて示された。また、膜結合ドメインを含む全長の新たな発現系についてはQIAGEN human CNPase expression kitを導入した。
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