2007 Fiscal Year Annual Research Report
染色体の配置変化をもたらすセントロメア蛋白質の制御メカニズム
Project/Area Number |
18770188
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
淺川 東彦 Osaka University, 大学院・生命機能研究科, 助教 (70399533)
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Keywords | 核構造 / 染色体 / 減数分裂 / 分裂酵母 / セントロメア |
Research Abstract |
分裂酵母のセントロメアは、増殖細胞ではスピンドル極体(SPB)近傍にクラスターしているが、減数分裂前期ではセントロメアがSPBから離れる。セントロメアのSPBからの解離にはNuf2を含むセントロメア蛋白質群の消失が必要であり、セントロメア蛋白質の消失は接合フェロモンによるシグナル応答によって引き起こされることがわかっている。接合フェロモンのシグナルがセントロメア蛋白質の消失をもたらす機構を解明するために以下の研究をおこなった。まず、接合フェロモンのシグナルを活性化した細胞を使って、セントロメア蛋白質の消失と、セントロメアのSPBからの解離を同調的に誘導できる実験系を確立した。接合フェロモンのシグナルを活性化しないコントロールの培養では、セントロメア蛋白質の消失とセントロメアのSPBからの解離は起こらなかった。この同調系を用いて、フェロモンシグナルを活性化した細胞で特異的に発現する遺伝子を検索することにした。フェロモンシグナルを活性化した細胞と、活性化しない細胞の培養から時間経過と共に細胞を回収してRNAを調製した。逆転写反応によってRNAから得られたcDNAを、分裂酵母の全ORFをプローブにもつDNAマイクロアレイによって解析し、フェロモンシグナルを活性化した場合にのみ発現誘導される遺伝子を同定した。さらに同定した遺伝子群について、コントロール細胞との発現量の差異によってクラス分けをおこなった。
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Research Products
(9 results)