2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18770207
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
堀田 耕司 Keio University, 理工学部, 助教 (80407147)
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Keywords | 細胞極性 / ホヤ / 三次元 / データベース / イメージング / 発生ステージ / body atlas / 原腸陥入運動 |
Research Abstract |
本年度は原腸形成運動理解のためのBrachyury下流遺伝子データベース(CINOBI、http://hottapc.lab.nig.ac.jp/notochord/cibra)の構築および、共焦点レーザー顕微鏡画像に基づく三次元ホヤ胚データベース(FABA ver. 1.1、http:/chordate.bpni.bio.keio.ac.jp/faba/)の構築を行った。CINOBIを用いてBrachyury下流遺伝子セットを調べると、「細胞極性に関わるシグナル分子の転写を制御している」分子群と、「脊索形成に関わる分子の転写を制御している」分子群に分けられることがわかった(Hotta, et. al., 2007)。このことは脊索をもたない動物におけるBrachyuryの機能として「細胞極性に関わるシグナル分子の転写を制御している」役割が古くからあり、脊索動物ではさらに「脊索形成に関わる分子の転写を制御」する役割が付加されたのではないかと考えられる。このようにCINOBIから細胞極性遺伝子群の転写レベルの制御がBrachuryという遺伝子によって制御されている可能性を下流遺伝子群からはじめて示唆した。後者データベースFABAは卵から孵化幼生までの三次元データベースである。このデータベースにより原腸陥入過程の細胞形態変化を時系列に沿って1細胞レベルで個体全体を見渡しつつ明らかにすることができた。以上の成果は国内・国際学会で発表した(第二回ホヤ研究集会5月、第40回日本発生生物学会5月、日本動物学会第78回大会9月、4th International Tunicate Meeting6月)。 FABAは論文公開後、国内外において高く評価され、発生生物学の国際誌Developmental Dynamicsでは前者FABAがハイライトに取り上げられ、"次世代の標準発生ステージ表"として高い評価を得ている。
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Research Products
(9 results)