2006 Fiscal Year Annual Research Report
転写リズムを生成する核内機能複合体の同定と生体リズム調整剤の開発
Project/Area Number |
18779004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Purposes
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
土居 雅夫 神戸大学, 医学系研究科, 助手 (20432578)
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Keywords | 生体リズム / 遺伝子転写 / PER10D2 / 視交叉上枝 / GPCR |
Research Abstract |
交付申請書に記載した研究目的・研究実施計画に沿って研究を行い、下記の成果を得た。SCNに発現するGPCR分子群を網羅的に捕らえるため、DNAマイクロアレイ法を用いてSCNに発現する候補GPCRをリストアップした。これに先立ち、高純度のSCN抽出RNAを調製した。具体的には、脳内の微小神経核であるSCNを精度よく摘出するため、SCNを含む脳のマイクロ切片を調製し、その後すぐに顕微鏡下においてSCN部分だけを特殊ニードルを用いてパンチアウト回収した。またさらに、転写リズムの生成に関わる核内機能複合体の同定を目指し、時計発振ループの中枢因子PER2に結合する蛋白質(PER-binding protein, PAP)を検索した。PER2複合体を精製するため、Flagタグ付きのPER2蛋白質を発現する細胞株を作出した。具体的には、Tet-OFFシステムによって発現誘導されるTet-Off-Flag-mPer2をNIH3T3細胞に異所的に導入した。これにより、培地中に含まれるドキシサイクリンの有無によってFlag-PER2の発現を自在にコントロールすることが可能となった。PER2蛋白質が転写抑制因子として機能する特定の時間帯(血清刺激後8-14時間)を狙って細胞を回収し、核抽出液に含まれるmPER2蛋白質複合体を抗Flag抗体カラムを用いてアフィニティー精製した。さらに、この複合体をグリセロールグラジエント法を用いてサイズ分画した後、アクリルアミドゲルに展開した。銀染色によって検出したタンパク質をMS/MS解析に供し、PAP分子の候補となる複数の蛋白質を質量分析解析によって同定することに成功した。
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Research Products
(6 results)