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2006 Fiscal Year Annual Research Report

イネの冠根形成を支配する遺伝子の単離と機能解析

Research Project

Project/Area Number 18780002
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

犬飼 義明  名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助手 (20377790)

Keywordsイネ / 突然変異 / 根 / 発生・分化 / 遺伝子 / 分子機構 / オーキシン / ゲノム
Research Abstract

冠根の発生に関わる遺伝的・生理的メカニズムを解析するために、冠根数が著しく減少する突然変異体crl4を用い、その特徴解析および原因遺伝子の単離と機能解析を試みた。
冠根の発生はオーキシンにより制御されることが明らかになっている。そこで同じくオーキシンによる支配を受ける側根数および根の重力屈性について、野生型(日本晴)とcrl4変異体との間で比較した。その結果、crl4変異体では野生型に比べて明らかに側根数が減少し、かつ根の重力屈性も異常であった。
次にCRL4遺伝子を単離するために、材料としてcrl4変異体にインド型品種Kasalathを交雑して得たF_2雑種集団を用いて高精度連鎖解析を行った。その結果、CRL4遺伝子は第3染色体上の101.9cMに位置するBACクローンAC135792上に座乗することが判明した。このBACクローン上に存在するORFについてerl4変異体と日本晴間で塩基配列を比較したところ、シロイヌナズナにおいてパターン形成に関わるとされているGNOM/EMB30に相同性の高い配列内にナンセンス変異が認められた。GNOM/EMB30はエンドソームと細胞膜との問の小胞輸送に関わるGTP結合性タンパク質であるADP ribosylation factor(ARF)を活性化させるARF guanine exchange factor(ARF-GEF)をコードしており、オーキシン排出キャリアーであるPIN1サイクルを制御していると考えられている。我々は野生型にオーキシン輸送阻害剤であるNPAを処理すると冠根の発生が減少することを確認した。加えてcrl4変異体と野生型間で地上部から地下部へのオーキシン輸送量を比較した結果、crl4変異体では野生型の20%以下に低下していた。従って、この候補遺伝子はCRL4遺伝子である可能性が高いと考え、現在相補性検定を進めている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] イネの根の発生・分化に関するCRL4遺伝子の機能解析2007

    • Author(s)
      木富悠花, 北野英己, 犬飼義明
    • Journal Title

      育種学研究 9・別1

      Pages: 143

  • [Journal Article] Root development and nutrient uptake2006

    • Author(s)
      H.Wang, Y.Inukai, A.Yamauchi
    • Journal Title

      Critical Reviews in Plant Sciences 25・3

      Pages: 279-301

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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