2006 Fiscal Year Annual Research Report
トウモロコシのトランスポゾンを利用したオオムギミュータントパネルの構築
Project/Area Number |
18780005
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
最相 大輔 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (90325126)
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Keywords | オオムギ / 形質転換 / トランスポゾン |
Research Abstract |
本研究では,研究代表者らのグループで取り組んでいるアグロバクテリウムを介したオオムギ形質転換系を用いて,トウモロコシのトランスポゾンAc/Dsを用いたオオムギミュータントパネルの構築を目的とする.単一もしくは少数コピーのDs挿入断片を持つオオムギ系統を作出し,これらを別に作出するAcトランスポゼース(AcTPase)を恒常的に発現する形質転換オオムギとの交配により,一回の交雑に由来する複数の独立したタギング系統の作出を計画している. 平成18年度は,Ds末端逆位反復配列内に選抜マーカー(bar)遺伝子を導入したプラスミドを,胚培養を介したオオムギ形質転換で,安定した形質転換効率が報告されているバイナリーベクターpWBVec8(Wang et al.,1998)を用いて作製した.このプラスミドをアグロバクテリウムに導入した後,醸造用オオムギ品種‘Golden Promise'の未熟胚にアグロバクテリウムを用いて感染させ,マーカー抗生物質耐性カルスの形成および植物体の再生を試みた.500を超える未熟胚にアグロバクテリウムを感染させた結果,ほぼ全ての実験ロットにおいて選抜マーカーであるハイグロマイシン耐性を示すカルスを得た.しかしながら,何れのカルスからも再分化植物体を得ることはできなかった.同時に実施したGFPを持つプラスミドを導入した実験においても良好な結果が得られなかったことから,培養室内の光源や培地の組成・作製方法等について検討を加えた結果,GFPを持つプラスミドでは,従来通り胚辺り約1割の再分化効率を得る条件を見出した.この条件を用いて,次年度以降Ds導入植物体の作製を目指していく予定である.
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Research Products
(1 results)