2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18780008
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
安部 洋 独立行政法人理化学研究所, 実験植物開発室, 研究員 (90360479)
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Keywords | ミカンキイロアザミウマ / 虫害 |
Research Abstract |
昆虫による食害は、干ばつなどの環境要因、病原菌などによって引き起こされる病害と並び、植物の生育を脅かす重大な要因の一つである。しかし、農業生産上、非常に重要であるにも関わらず、植物の食害応答の分子メカニズムはあまり明らかになっていない。 近年、植物のストレス応答に植物ホルモンが深く関わっていることが分子レベルで明らかになり、その重要性が再認識されるに至った。我々はシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)とミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)を用いて、植物の虫害応答に植物ホルモンがどのように関わっているのか解析を行なっている。ミカンキイロアザミウマは野菜や果物、そして花等を加害するだけではなくウイルス媒介虫としても知られ、世界的に問題となっており、その防除が切望されている。ミカンキイロアザミウマにより食害を受けたシロイヌナズナを用いてマイクロアレイ解析を行い、エチレン、ジャスモン酸、サリチル酸といった植物免疫にかかわる植物ホルモン応答のマーカー遺伝子として知られているPDF1.2、VSP2、PR1などの遺伝子発現が誘導されており、これら植物ホルモンの重要性が示唆された。また、いくつかの転写制御因子をコードする遺伝子の発現レベルがアザミウマの食害により強く上昇することが分かった。更に、虫害により早くタイミングで強く誘導する遺伝子の選抜を行い、定量的RT-PCRにより発現解析を詳細に行った。それらの幾つかについては実際にプロモーター領域の単離を行った。現在、転写制御因子の過剰発現ラインの作出を行っている。
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Research Products
(2 results)