2006 Fiscal Year Annual Research Report
ニホンナシの熟期を判定するDNAマーカーの開発と高日持ち性を有する早生品種の育成
Project/Area Number |
18780021
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
板井 章浩 鳥取大学, 農学部, 助教授 (10252876)
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Keywords | 日持ち性 / エチレン / MADS-box / rin(ripening inhibitor) |
Research Abstract |
早生でかつ日持ち性の高いニホンナシ品種の育成を目指して、熟期に関するDNAマーカーの探索を行った。今年度は、植物特有の転写調節因子の一つであるMADS box遺伝子に注目した。MADS boxこれまで主に花器官の形態形成に関わる遺伝子として知られてきた。近年トマトの果実非成熟変異体の1つであるrin(ripening inhibitor)の原因遺伝子が、MADS box遺伝子(Le-MADS RIN)であり、花器官の形成以外にも関与し、MADS box遺伝子が様々な役割を持つことが示唆されているが不明点が多い。申請者らは、ナシ果実の生長・成熟時に発現するMADS box遺伝子の単離を試み、3つのMADS box遺伝子(PPMADS1-3)を単離した。遺伝子発現解析の結果、PPMADS1は果実生長期に高い発現を示し、果実成熟期に消失したのに対し、PPMADS3は、果実成熟に伴うエチレン生成の増大と同時に発現が増大していた。またPPMADS3は早生品種で高い発現量を示したのに対し、晩生品種では低い発現量しか示さず、ナシ品種の早晩性との深い関連を示し、品種の早晩性を判定するDNAマーカーとなりうることを明らかにした,0
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Research Products
(5 results)