• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2006 Fiscal Year Annual Research Report

根粒菌の多剤排出トランスポーターによる環境適応機構の解析

Research Project

Project/Area Number 18780043
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

江田 志磨  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助手 (50420005)

Keywords根粒菌 / 多剤耐性 / トランスポーター / 根圏
Research Abstract

根圏微生物の環境適応機構の解明は、根圏微生物の競合・定着能力の制御を通して植物の生育や健全性を向上させる技術の開発につながると考えられる。本年度は、根圏微生物を代表する根粒菌の多剤排出トランスポーターがマメ科植物根圏への定着にどのように関わっているのかを明らかにするため、まずマメ科植物由来の抗菌性物質存在下において発現する多剤排出トランスポーターの同定を行った。ゲノム配列データベースを用いた遺伝子探索により、約50の多剤排出トランスポーター候補遺伝子を推定した。これらの候補遺伝子に対する特異的なDNAプライマーを作成し、定量的RT・PCR法を用いた発現プロファイル解析を行い、アルファルファ根粒菌が有する3つのトランスポーター外膜蛋白質遺伝子のうちtolC遺伝子が機能していることを明らかにした。TolCは緑膿菌の外膜蛋白質OprMと相同性があることから3量体で薬剤排出チャネルを形成すると予想された。そこで次に、tolC遺伝子破壊株を作成し、この株の抗菌性物質感受性を野生株と比較を行った。その結果、TolCはルテオリン、ナリンゲニン等の種々のマメ科植物由来の抗菌性物質を基質として排出することが明らかになった。また、tolC遺伝子破壊株は、マメ科以外の植物由来の多くの抗菌物質に対しても感受性を示したことから、アルファルファ根粒菌の多剤排出トランスポーターが宿主植物以外の根圏においても機能している可能性が示唆された。
本年度の目標である、各種マメ科植物の抗菌性物質存在下において発現する多剤排出トランスポーターの同定、および発現が確認された多剤排出トランスポーターの基質特異性の解明は達成することが出来た。この成果をもとに次年度は、抗菌物質に対する耐性のレベルと根圏での競合・定着能力との関係を調べ、これらの能力の制御技術の可能性を検討する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Diversity in the oligomeric channel structure of the multidrug efflux pumps in Pseudomonas aeruginosa.2007

    • Author(s)
      Eisaku Yoshihara et al.
    • Journal Title

      Microbiology and Immunology 51・1

      Pages: 47-52

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi