2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18780045
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
水野 隆文 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (50346003)
|
Keywords | ZIP / タカネグンバイ / 亜鉛 / カドミウム / 植物栄養 |
Research Abstract |
我々がニッケル超集積性植物タカネグンバイ(Thlaspi japonicum)から単離した2種類のZIPトランスポーター遺伝子(TjZnt1とTjZnt2)は、酵母を用いた機能解析の結果、両トランスポーターでニッケル耐性能およびカドミウム輸送能が確認されたが、亜鉛輸送能力はTjZNT1のみが有していることが見いだされた。両トランスポーターのアミノ酸配列はN末端長を含むごく限られた部分以外ほぼ同一であり、膜透過ドメインなど基本的な構造も一致している。両トランスポーターの基質認識の違いについて知見をえるため、本年度はオーバーラップPCR法によりTjZNT1/2のキメラ遺伝子を構築し、両トランスポーターの基質特異性に違いを与えている領域の同定を試みた。その結果、N末端領域の置換により両トランスポーターのZn^<2+>輸送能の逆転が認められ、更なる検討の結果、TjZNT2のN末端領域(1-36 a.a.)がZn^<2+>輸送を妨げる自己疎外領域であることが示唆された。さらに、この自己阻害領域はTjZNT2のニッケル耐性能にも関与していることが明らかとなった。さらにC末端領域の置換によっても、発現酵母のカドミウム感受性および亜鉛輸送能力に変化が認められたことから、これらの領域は各種金属の輸送速度調節に関与する部位であることが予想された。
|
Research Products
(6 results)