2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18780052
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
宮内 啓介 Tohoku Gakuin University, 工学部, 准教授 (20324014)
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Keywords | 転写制御 / ジベンゾフラン / バイオレメディエーション / TetR |
Research Abstract |
Nocardioides sp. DF412におけるDfdS(今年度より、名前をDfdSからDfdに変更)によるジベンゾフラン分解遺伝子群転写制御機構を明らかにするため、DfdSを高発現させたRhodococcus erythropolis IAM1399の粗酵素抽出液と、dfdBプロモーター領域を用いてゲルシフト解析をおこなった。プロモーター領域200bp断片を用いた昨年に引き続き、本年度はレポーターアッセイで得られた最小断片である88bpの断片を用いて実験をおこなった。その結果、DfdS存在下でのシフトバンドの観察、及びDfdSの基質である2,3-dihidroxybipheny1による結合の阻害が観察された。この結果から、dfdBの転写調節に必要な領域(DfdS結合領域)を88塩基に絞ることができた。上流代謝系を司るdfdA遺伝子群の転写制御については、昨年度の研究においてDfdSは関与していないことが示されたが、転写因子の取得には至っていなかった。そこで、本年度は、dfdAの上流領域を取得し、塩基配列を決定したところ、Rhodococcus sp. YK-2の持つ転写制御因子と高い相同性を示すオープンリーディングフレーム(ORF)を同定した。dfdAのプロモーター領域と考えられる配列も類似しているため、本ORFがdfdAの転写を担っている可能性が高い。両菌はdfdAとその上流領域、およびdfdBCに関しては高い相同性をしめすが、dfdSに相当する遺伝子はDF412にしか存在せず、dfdSの進化学的な起源に興味が持たれる。
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